未来を絵描く
この世界を動かすものは何だろうか。
誰もたどり着いたことのない場所へ行きたい。
いつまでも健康に、自分らしく生きたい。
先を担うこどもたちに、豊かな自然を残していきたい。
私たち日本特殊陶業は、
培った歴史と技術、特殊な発想で、
「今よりも、もっと。」を求める心に応え、
この世界を輝かせる。
誰もが未来を見つめる機会である大阪・関西万博。
今を担うすべての人、そしてこれからを担うこどもたちの心にも、
この物語が絵描く灯をともせますように。
ぜひお子さまとも一緒にご覧ください。
輝かがやく朝日を一身に浴び、
青々とした葉を広げる大樹たいじゅ「グランドマザーツリー」。
この大樹は数えられないほど
昔から人々や動物たちを見み守まもってきました。
大樹の周まわりには美しい花が咲さく野原が広がっており、
こどもたちや動物たちの遊び場になっていました。
グランドマザーツリーは、
花が咲く美しい大地を見下ろしながら、
うかない気持ちでいました。
水や空気の温度おんどが上がり続つづけ、
木々や花々、
魚たちや動物たちが
姿すがたを消けし始はじめているのです。
ある日、いつものように
こどもたちと動物たちが遊んでいると...
「こんにちは、みんな!」
グランドマザーツリーはみんなに話しかけました。
びっくりして、遊びを切り上げて
顔を見上げるこどもたちと動物たち。
みんなは驚おどろきましたが、
ゆっくりと優やさしく語かたりかける
グランドマザーツリーの言葉に耳を傾けます。
「私わたしは君きみたちのパパとママが生まれた
ずーっと前からこの地を見守ってきたわ。
このままではこの場所ばしょはなくなってしまうの、
だから君たちにこの花畑の未来を伝えます。」
グランドマザーツリーは語り始めます。
「昔から、この場所はきれいな花と
私の作る木陰こかげでたくさんの生き物が
集まっていたの。」
「でも、このままではきっと
砂漠さばくになってしまうわ。
100年後には花も、森も、そして私も、
もうみんなを見守ることも
できなくなってしまうのよ。」
「そういえば夏が暑あつすぎて、枯かれた花もあったね」
「大好きな木の実も少なかった」
こどもたちと動物たちは顔を見合わせます。
「そんなに悲かなしい顔をしないで。」
「未来はいつでも変えられる。
そしてそのカギはみんななのよ。」
「みんな次第しだいでこの土地はこれからもずっと、
もしかするともっと
すてきな場所になるかもしれないわ。」
グランドマザーツリーは
こどもたちに伝えます。
「じゃあ、どうしたらいいの?」
こどもたちの一人が大樹に尋たずねます。
「簡単かんたんよ、みんなで話し合い、
この場所をどうしていくのが良いのか
話し合ったらいいの。」
そう答えるとグランドマザーツリーは
いつものように口を閉とざしてしまいました。
「「「どうしたらいいんだろう」」」
こどもたちと動物たちは話し合います。
暑がりな少女は
「わたしは明かりを使いすぎないように
早寝早起はやねはやおききしてみる」
すばしこい狐きつねのこどもは
「僕は花のある場所を避さけて穴掘あなほりで遊ぼうかな」
おおきな熊くまのこどもは
「ぼくは体が大きいけど、
みんなで水が使えるように無駄遣むだづかいをやめるよ」
思い思いにアイデアを出すこどもたちと動物たち。
そして、何回かの春と冬が過すぎ、
かつてのこどもたち・動物たちが
大人になったころ。
かつての遊び場は昔よりも
もっとたくさんの花が咲き誇ほこり、
大勢の小鳥や動物たちがあつまる
これまで以上に美しく、
華はなやかな場所になっていました。
大人になったこどもたちと動物たちは、
グランドマザーツリーと話したことは
忘れてしまったけれど、
自分たちのこどもにも
その場所を大切にするように
伝えていきました。
その様子を時を超えて見守る
グランドマザーツリー、
どこかうれしそうに今日も
枝を風に揺ゆらしています。
「ねえ、知っているかしら?」
「この物語を読んだあなたの近くにも。
きっと世界中どこにでも。」
「想像よりもずっとたくさん、
こんな場所が増えているはずよ。」
「未来のことを思うこと、 そして、未来のために自ら考え、行動し、 周囲しゅういと協力きょうりょくすること」
「その気持ちが、
未来を輝かせる一歩になるのよ。」
さあ、あなたはどうしますか?
最後までご覧いただき
ありがとうございました
Nittera日本特殊陶業は
未来社会ショーケース事業
「フューチャーライフ万博・未来の都市」
シルバーパートナーです。
© Niterra Co., Ltd.